昔、何かの本で読んだのだが、その著者によると日本の文化は西洋の文化に比べて自然と共存する心が強かったのだそうで、のれんもその代表的なものの一つであるそうだ。
その土地の風土や気候とも関係してくるから一概には言えないと思うが、日本では障子や畳、のれんと言ったもので外と内を隔てるというのは、現代から考えるといささか不安だったのではないかとも思う。紙や布一枚で隔てるだけでは、いくら素材の持つ特性を生かしているとはいえ暑さや寒さには弱いと思うのだが、それは日本が比較的過ごしやすい気候だったからかもしれない。
しかし日本の人々は四季折々を、暑いや寒いとそれだけで片付けず、その季節その季節を楽しみ生活に密着させ、共に生きていたのだ。のれんは、防風や防寒、または日除けなどとして活用されていたほかに、暑い夏には風に揺れるそれを見て、風鈴やししおとしのように涼しさを演出したともされている。そこに日本人特有の余裕のようなものが感じられるのだ。
静かに揺れるのれんは確かにある種の趣を感じることができ、日本人の美意識というのは、とても素晴らしいと私は思うのだ。のれん制作はKilamekで